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認知症予防をｷｰﾜｰﾄﾞとした企業の動きが広がって来ている様だ.
旅行大手のｸﾗﾌﾞﾂｰﾘｽﾞﾑは, 旅行が認知症予防に齎す効果を東北大学と共同研究すると発表している
旅行が, 認知症の原因とされる脳の萎縮を抑えるか如何かなどを検証すると言う.
一方, 食品業界では, 認知機能の向上を謳う商品が登場して来ており, 認知症の高齢者の増加が予想される中, ｼﾆｱ層がそのﾀｰｹﾞｯﾄとなっている.
ｸﾗﾌﾞﾂｰﾘｽﾞﾑは東北大の滝 靖之教授と組み, 今後 3 年を懸けて予防効果を検証する共同研究を開始すべく, 60 歳以上の同社の顧客を対象に研究参加者を募集している.
旅行によく出掛ける層と出掛けない層に分けてﾃﾞｰﾀを収集, 科学的な分析を加えると言う.
顧客を対象にした事前調査では, 頻繁に旅行に出たり, 目的意識を持って旅行に出たりすると, 幸福感が高くなる可能性が示唆されている様だ.
研究では, 旅行により幸福感が高まり, 認知症の予防に繋がる効果を科学的に導き出す事を目指している由.
小山 佳延社長は 「旅行と健康寿命の相関関係を科学的に検証出来れば旅行業界全体にﾌﾟﾗｽ」 とのｺﾒﾝﾄを発表している.
一方, 昨年 4 月に機能性表示食品の制度が始まった食品業界では, 認知機能の向上を謳う商品が相次いでいる.
大塚製薬はｲﾁｮｳの葉に含まれる成分をｻﾌﾟﾘﾒﾝﾄとして発売しているが, 「記憶の精度を高める」 とﾊﾟｯｹｰｼﾞに表示している.
また, ｺﾅﾐｽﾎﾟｰﾂｸﾗﾌﾞは高齢者向けの運動ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑを開講している. 楽曲に合わせて運動と簡単な計算をする内容で, 認知症予防効果をｱﾋﾟｰﾙしている.
2025 年には 65 歳以上の 5 人に 1 人が認知症になるとの予想もある.
認知症予防への関心は高いものの, 現時点で予防効果が医学的に確立されているのは運動のみであり, 消費者に広く受け入れられる商品やｻｰﾋﾞｽが育つまでには未だ時間が掛かるであろう.
私事になるが, 私は認知症と音楽との関係に興味を持っており, 運転中は言うまでもなく, 仕事中も, 文献に当っている時なども, 可能な限り音楽をかけている.
認知症とは関係ないが, 昔, 大学時代に 「翻訳論」 と言う講座を受講した事があるが, その時の教授は, 翻訳をする際は, その作品が書かれた時代の音楽を流しているとの由であった.
少しでもその時代の "雰囲気" に触れたい, との想いからだと言っておられたのを記憶している.
解る様な気がするのである.
Have a nice weekend!
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