(1610) 混合医療は拡大するのか?
2014-07-23


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政府は 6 月の成長戦略で, 保険外の先端医療を地域の病院でも受けられる制度を作る事を決めている.

岩盤規制の象徴だった 「混合診療」 が拡大する事になりそうだ...が, そうは問屋が卸さない様である

混合診療とは, 公的な保険診療と, 保険が利かない自由診療とを組み合わせる制度の事である.

政府の規制改革会議が 3 月に提案した 「選択療養」 は, 患者と医師の合意があれば, 混合診療を認める "全面解禁" であった.

然し, 日本医師会の横倉会長は, 4 月, 「安全性や有効性が疑わしい治療が横行しかねない」 と猛反発したのである.

医師会の本音は, 混合診療が拡大すると, 保険診療が縮小する可能性があり, 保険が利く事で患者を集めている診療所などは収入が減る恐れがあったからだ, と考えられる.

現在の制度では, (例外として, 安全性や有効性が確認できた先進医療に限って保険が使える規定もあるものの) 保険が利く部分まで 「全額自己負担」 になってしまうと言う問題を抱えている.

結局, 出来上った案は 「患者申し出療養制度」 と名称を変更された.

"患者本位" という規制改革会議のメンツを立てる一方, 医師会への配慮から, 国が専門家の意見を踏まえて決める仕組みを作る事にして全面解禁を避けた妥協案となったのである.

然し, これで決着をみた訳では決してない.

医師会にとっての真の正念場とも言える, 中央社会保険医療協議会や社会保障審議会・医療保険部会が後に控えており, そこでの議論を重ねて, 新制度に肉付けが為され, 最終的な実施案が策定されるのである.

6 月末の中医協では, 医師会出身の委員が 「法改正は必要ないのではないか」 と, 「現行制度の改善」 で対処する様に求めているが, 法改正する事無く新制度の実現は有り得ない.

また, 地域の医療機関で実施する案も 「大学病院だけで地域の診療所は入らない」 と牽制もしている.

医師会は, 抜かる事なく, 改正案の 「骨抜き作業」 に着々と動き始めているのである.

岩盤を切り崩すのは容易ではないが, 混合診療は, 我々, 按摩・マッサージ・指圧師および鍼灸師にも直接大きな影響を及ぼす制度だけに, 混合診療の早期全面解禁を切に願うものである.

Have a nice day!
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