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九州大学などは, 癌細胞から血液に漏れ出した微粒子の形状を測る技術を開発したと言う.
癌の種類ごとに形状が違えば, どの臓器に癌があるかが血液検査で判定できる事になると期待している.
この微粒子は直径 100 ﾅﾉ (ﾅﾉは 10 億分の 1) ﾒｰﾄﾙ前後の微小なｶﾌﾟｾﾙで, 「ｴｸｿｿｰﾑ」 と称され, 特定の蛋白質や 「ﾏｲｸﾛ RNA (ﾘﾎﾞ核酸)」 と呼ぶ物質を内部に含んでいる.
多くの細胞が放出しているが, 癌細胞は特に多く作り出す為, 癌の診断に役立つと注目が集まっている.
名古屋大学や大阪大学, 東京医科大学と共同で成果を発表した.
研究ｸﾞﾙｰﾌﾟは液体にｴｸｿｿｰﾑを混ぜ, 直径約 200 ﾅﾉﾒｰﾄﾙの穴の中に通した.
穴の通過に伴う電流の変化を調べると, 球形や楕円形などを判定できた. 10 分間で 200 - 300 個の形状が判別可能と言う.
ﾋﾄの乳癌細胞から出るｴｸｿｿｰﾑの 9 割以上が球形をしていた. 一方, 肝臓癌の細胞からは球形や楕円形などが出ていた.
乳癌の患者と健康な人の血液が含むｴｸｿｿｰﾑの形を比べると, 約 8 割の精度で乳癌の有無を識別出来た.
癌の種類によって放出し易いｴｸｿｿｰﾑの形が判れば, 血液だけで癌を診断出来る.
精度を高めて, 癌診断技術として数年以内に有効性を確認する予定との由.
これまでｴｸｿｿｰﾑが含むﾏｲｸﾛ RNA や蛋白質から癌を診断する技術開発が進められて来たが, 微量のﾏｲｸﾛ RNA や蛋白質を取り出すのに高度な技術を必要とした.
形状を測定するだけで診断出来る様になれば, 簡便な検査に〓がる．
本日のｶｯﾄ写真提供 : 下平 宏氏 (ｱｼﾞｻｲ ②)
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