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国立精神･神経医療研究ｾﾝﾀｰ精神保健研究所の金 吉晴所長や東京大学の喜田 聡教授らは, 認知症薬が心的外傷後ｽﾄﾚｽ障害 (PTSD) の治療にも役立つ可能性がある, とする研究成果を発表している.
従来薬との併用などで, 症状が改善し, 認知行動療法に近い効果が得られたと言う.
治療の負担を軽減し, 幅広い患者に使えるとみている由.
強い恐怖体験がﾄﾗｳﾏとなる PTSD は日本で 1.3% の人が一生に一度は発症するとされている.
投薬は効果が限られ, ｶｳﾝｾﾘﾝｸﾞなどを通した認知行動療法は患者や医師への負担が大きかった.
研究ﾁｰﾑは, 動物実験で効果を確認した 「ﾒﾏﾝﾁﾝ」 という認知症の薬を PTSD の患者 13 人に投与し, 10 人の経過を分析した.
投与から 12 週間経過した段階で症状の改善がみられ, 6 人は PTSD から回復した.
今後は効果や安全性を確かめて, 本格的な治療薬として普及を目指すと言う.
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