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特定の蛋白質や脂質と結合した善玉ｺﾚｽﾃﾛｰﾙ (HDL) の働きが弱いと, 心筋梗塞などのﾘｽｸが高まる事を, 国立循環器病研究ｾﾝﾀｰ (大阪府) のﾁｰﾑが, 難病 「家族性高ｺﾚｽﾃﾛｰﾙ血症」 の患者の血液を使った実験で解明している.
ﾁｰﾑの斯波 真理子病態代謝部長は, 「心筋梗塞など, 動脈硬化性疾患発症の診断指標や, 予防法を開発出来る可能性がある」 とｺﾒﾝﾄしている.
家族性高ｺﾚｽﾃﾛｰﾙ血症は, 「悪玉」 と呼ばれる LDL ｺﾚｽﾃﾛｰﾙ値が生まれ付き高く, 若くして動脈硬化性疾患のﾘｽｸが高まる難病である.
ﾁｰﾑは, 動脈硬化部に溜まったｺﾚｽﾃﾛｰﾙを取り除く HDL に着目したと言う.
家族性高ｺﾚｽﾃﾛｰﾙ血症の患者の HDL を採取し, ｺﾚｽﾃﾛｰﾙを取り込んだ白血球の一種 「ﾏｸﾛﾌｧｰｼﾞ」 に加え, どれ位の量を引き抜けるかを調べている.
その結果, 動脈硬化性疾患のﾘｽｸが高かったり, 既に発症したりした患者では, 低ﾘｽｸの患者に比べ, 引き抜き能力が 15 - 20% 弱かった事が確認出来たのである.
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