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東京大学の川名 敬准教授らは, 子宮頚癌を引き起こすﾋﾄﾊﾟﾋﾟﾛｰﾏｳｲﾙｽ (HPV) に感染しても発症を防ぐ治療法を開発している.
遺伝子を組換えた乳酸菌を飲むと, 病原体から身を守る免疫が働いて癌になりかけた細胞を攻撃すると言う.
40 人の患者で治療効果を確認すべく, 医師主導の臨床試験 (治験) を進めており, 2016 年度初めにも結果を纏める計画との由.
子宮頚癌は 20 - 30 歳代の女性に多く, 国内で年間 1 万 - 1 万 5000 人が発症するとされている.
HPV への感染が殆どの原因で, 大抵は感染しても免疫の働きでｳｲﾙｽは消えるが, 一部は感染が持続して手術が必要になる.
10 歳代前半のうちにﾜｸﾁﾝを接種すると感染を防げるが, 一旦ｳｲﾙｽに感染すると有効な治療法がない.
研究ﾁｰﾑは, HPV の E7 と言う蛋白質の遺伝子を乳酸菌に組み込み, 粉末をｶﾌﾟｾﾙに入れた.
ｶﾌﾟｾﾙを飲んで, 組換え乳酸菌が腸に届くと免疫が働き, ｳｲﾙｽに感染して細胞が変化した病変部を攻撃する.
病変部のある 29 - 43 歳の女性 10 人で試した処, 8 人は手術せずに済み, うち 3 人は 1 年後に完治した.
ﾜｸﾁﾝ接種による予防法では, 深刻な副作用 (と思われる問題) が顕在化しており, 積極的な接種が見合わせられている現状である.
また, 病変部を切除すると, 妊娠時に早産や帝王切開のﾘｽｸが高まると言う問題もあり, 薬物による治療が望まれていた.
良好な治験結果が得られ, 新しい安全な予防法が早期に確立する事を望みたい.
Have a nice day!
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