(1788) グレープフルーツと薬の 「飲み合わせ」
2015-01-17


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飲み薬の多くは, 小腸から吸収され, 肝臓に運ばれ分解・排泄されるのが一般的だ.

然し, 飲み合わせる薬と薬, 薬と飲み物との関係で, 薬が効かなかったり, 逆に効き過ぎて, 身体に悪影響が出てしまう場合がある.

これは 「相互作用」 と言われている.

例えば, ビタミン C が豊富なグレープフルーツとの飲み合わせがよくない薬の代表としては, 主に高血圧や狭心症に用いられるカルシウム拮抗薬が挙げられる.

処で, この程, 慶応義塾大学 秋好 健志助教らは, グレープフルーツと薬の飲み合わせについて, 相性の悪さに個人差がある仕組みを解明している.

グレープフルーツに含まれる天然フラボノイド成分が, 小腸で薬を分解する酵素 「CYP 3A4」 の働きを弱める事が確認出来たのである.

グレープフルーツジュースをコップ 1 杯飲むと, 1 時間後には, CYP 3A4 の 75% が働かなくなる.

処で, 医薬品は小腸で分解されて減る分を考慮して作られており, 多くの薬が吸収されて, 血中濃度が通常の 2 - 3 倍に上がるらしい.

然るに, 約 20 種類ある CYP 3A4 の仲間を試験管で調べると, グレープフルーツによる影響に約 10 倍の差があったと言う.

体内にあるこの酵素の仲間の量は, 一人ひとり違うため, これらの酵素をどれだけ体内に持っているかで, 飲み合わせの個人差が生まれると言う.

中には, 薬を 3 倍近く取り込み深刻な副作用を起こす恐れがある人もいた様だ.

グレープフルーツの影響は, 一般に摂取後 24 時間程度に及ぶと考えられているが, 飲み合わせる薬が相互作用の影響を受ける時間は, それぞれの薬によって異なり, 長いものでは 2 - 4 日程度持続するものもある.

従って, グレープフルーツと飲み合わせの悪い薬を服用している間はグレープフルーツの摂取は控えるのが賢明と言えよう.

因みに, グレープフルーツは, 初生柑橘亜属のブンタン (ザボン) 区に属しているが, ブンタン (ザボン) 区には, グレープフルーツの他に, 八朔, 晩白柚 (バンペイユ), 土佐ブンタン, 平戸ブンタンなどがある. これらの柑橘類果汁も薬に影響を及ぼす事が判っている.

然し, 温州みかんなどは影響を与えないと見做されている.

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