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鳥取大病院 (鳥取県米子市) では, 脂肪組織になる能力がある 「脂肪幹細胞」 を自分の体から採り, 癌の手術で乳房を部分切除した所に移植し, 乳房を再び形成する臨床研究を始めたらしい.
厚生労働省によると, こうした再形成の臨床研究が, 同省の 「ﾋﾄ幹細胞を用いる臨床研究指針」 の承認を受けたのは初めてとの由.
既に一部の医院などが治療として実施しているが, 国の指針に基づき安全性や有効性を検証するのが目的であると言う.
同病院の中山准教授は 「今は保険適用外だが, 研究が成功すれば適用への道が開ける. 再生医療を標準的な医療の選択肢の一つにしたい」 考えの様だ.
対象は, 乳房をできるだけ残す温存手術を受けた患者 5 人で先ずはｽﾀｰﾄする計画になっている由..
臨床研究では, 患者の腹部や太腿から脂肪を吸引し, 吸引量の半分から脂肪幹細胞を抽出. 残り半分の脂肪組織と混ぜて, 患者の乳房に注入する.
術後最初の 1 年間は数カ月おきに経過を観察し, 乳癌の再発も 5 年間ﾁｪｯｸする計画の様だ.
同病院によると, 脂肪幹細胞を使った乳房再形成は, 血管が新しく作られ易く, 移植した組織が萎縮し難いのだそうだ.
他の手法として, 本人から採った脂肪組織や血管を移植したり, ｼﾘｺｰﾝなどの人工物を入れたりするものがあるが, 萎縮やｱﾚﾙｷﾞｰ反応などの課題がある他, 部分的な窪みができた場合はこれらの方法では難しいという.
何れにせよ, 女性にとって, 乳房は年齢に関係なく, 存在する事そのものが, 或る意味 「生甲斐」 の様な処がある様である.
実用化されれば, 乳癌などで, 乳房喪失を余儀なくされた女性にとって, 福音とも言うべき技術である事は間違いない.
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