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(2964) iPS 細胞を効率よく作製
様々な組織や臓器に育つ iPS 細胞を効率よく作る技術を, 京都大学 iPS 細胞研究所と近畿大学とがそれぞれ開発している.
培養方法を工夫し, 作製に懸かる期間を 4 割短縮したり, 正常な iPS 細胞を作る効率を 4 倍に引き上げたりした. 作製費を抑え, 再生医療の普及に繋げる考えである.
iPS 細胞は血液や皮膚の細胞を元に作られるが, 移植に使える品質の iPS 細胞に育つ確率が低いのが問題になっていた.
京大は移植に相応しい iPS 細胞を選り分ける技術を開発したのである.
iPS 細胞を培養器に幾つも開いた直径 6 ﾐﾘﾒｰﾄﾙの穴に小分けにし, それぞれの穴で観察する.
iPS 細胞を作る際は, 遺伝子の運び手 (ﾍﾞｸﾀｰ) を使うのであるが, 小分けして培養した iPS 細胞の遺伝子を調べ, ﾍﾞｸﾀｰが残っていないﾀｲﾌﾟを選ぶ.
この時, 小分けしてある事で, iPS 細胞が大きな塊になっている場合に比べ, 品質を判別し易くなる. ﾍﾞｸﾀｰは癌の原因になるﾘｽｸがあるからだ.
新技術によって, iPS 細胞の遺伝子検査を 2 回から 1 回に減らせる見通しと言う. 作製期間は 8 カ月から 5 カ月になる. 京大が備蓄する iPS 細胞の作製にこの程応用している.
一方, 近畿大のﾁｰﾑは, 細胞の増殖に関わる遺伝子に注目し, 活性化させる成分を培地に加えている.
それにより, ﾏｳｽの体の細胞から iPS 細胞を作る効率が 4 倍になった.
この遺伝子はﾋﾄでも同じ働きをしている事から, 医療応用が見込めると考えており, 他大学や企業と組んで実用化を目指して行くと言う.
Have a nice day!
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